Lusan

連載 · 完結 · 全5回 · 合計 53 分

エージェントの境界線線を引いてから、任せる

このシリーズでは、Agentの境界線の引き方を書いています。どの層で足りるのか、線をどう引くのか、いつなら任せてよいのか。ベンチマークのスコアより、実際の業務で使えるかどうかを大事にしています。

第1回から読む · 基盤 →LLMアプリからAI Agentへ:業務の境界線から、最適な「着地点」を見出す

この連載の主張

モデルはどんどん有能になっていますが、有能であることと役に立つことは別物です。このシリーズで答えたい問いはひとつ。ある具体的な場面で、AIにどこまで任せるべきか。私のやり方は、まず線を引くことです。どの層で足りるのか、境界はどこか、間違えたときにどう止めるか。線がはっきりしたら、一段ずつ任せていきます。

各回(読む順)

  1. 第1回基盤AIプロダクト · 2026年3月23日 · 8 分 LLMアプリからAI Agentへ:業務の境界線から、最適な「着地点」を見出す 「エージェントが先進的だから」という理由だけでマルチエージェントを選んでいませんか?5つの階層を整理し、能力の強化よりも大切な「境界線の引き方」について解説します。
  2. 第2回精度AIプロダクト · 2026年4月21日 · 21 分 L1 & L2:AIに「多く語らせる」より「正確に語らせる」 業務で使うAIに求められるのは、多く語ることより正確に語ることです。L1とL2では、モデルを大きくするより、文書の切り方と検索、出典の表示、そして答えない判断に手間をかけるほうが効きます。
  3. 第3回実行AIプロダクト · 2026年4月24日 · 13 分 L3:次の一手はモデルに任せる。ただし、どの一手も人に見えるように L3からは、次に何をするかをモデルが決めます。この記事では、L3がどう聞き返し、どうツールを呼び出すのか、そしてなぜどの一手もユーザーに見えるようにし、書き込みの前には人の確認を挟むべきなのかを書きます。
  4. 第4回協働AIプロダクト · 2026年9月19日 · 6 分 L4:Agentを一つ増やす前に、誰が決めるのかを決めておく L4が必要になるのは、ひとつのタスクに互いに衝突する目標があり、最後に誰かが裁定しなければならないときだけです。Agentを増やす前に、それぞれがどの目標を代弁するのか、誰が審査するのか、いつ止めるのかを決めておきます。
  5. 第5回評価AIプロダクト · 2026年10月28日 · 5 分 評価:Agentがどれだけ速く変わっても、まず何を解決するのかをはっきりさせる Agentの製品は数か月ごとに入れ替わり、任される権限もどんどん広がっています。シリーズ最後のこの記事では長い論考はやめて、所感だけを書きます。技術がどう変わっても、先に問うのは、解きたいビジネスの問題は何か、技術はどの層まで使えば足りるか、結果をどう信頼できるものにするか、です。

まだ答えの出ていない問い

  1. 01決められたワークフローの外に出たAgentに、どこまで自分で決めさせるか。その線をどう引くか。
  2. 02複数のAgentがそれぞれ別の目標を代弁して引っ張り合うとき、どこでいちばん失敗しやすいか。
  3. 03公開後、実際の動きをもとにシステムを改善するには。しかも、すべての手順を人の審査待ちにしないで。

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  1. 01 ノート なぜAIはあなたを肯定ばかりするのか? AIの迎合(Sycophancy)についてAIの迎合(Sycophancy)は、主要な大規模言語モデルに広く見られる傾向で、ユーザーに合わせて、客観的な事実より耳当たりのよい答えを返しがちです。この記事では、その原因が強化学習による訓練にあることを説明し、AIから客観的で厳しい意見を引き出すための、質問の5つの習慣を紹介します。 2026年6月5日 · 8 分読む →
  2. 02 観点 Vibe Codingはあなたを目的地へ速く届けてくれる——でも、目的地は選んでくれないVibe Codingが本当に下げているのは、アイデアを「見える形にする」コストです——曖昧な説明を、実際に触れて操作できるものに変えること。でも、「それをやる価値があるか」を判断するコストは、何も下がっていません。ツールが速くなるほど、方向を間違えたときの代償は大きくなります。そして、ビジネスロジックと技術実装の間を行き来して翻訳できる人は、この時代においてむしろ希少になっています——希少でなくなるのではなく。 2026年4月25日 · 6 分読む →
  3. 03 観点 箇条書きは「AIらしさ」か、それとも「思考的誠実さ」か?生成AI時代のコミュニケーションにおける構造化の再定義 2026年3月18日 · 2 分読む →